柔軟なキャリア形成
Hiromasa S.
わたしが “エンジニア” のままで、
多様なキャリアを築けた理由
DXCでは、本人の意向を重視し、「柔軟なキャリア形成」を実現しています。
今回は、“エンジニア”として、多様なキャリアを積んでいるSさんにお話を伺いました。
―― 新卒入社2年目でプロジェクトリーダー、その後もプロジェクトマネージャーを任されるなど、ほかに類を見ないスピードで、現場マネジメントをご経験されていますね。
DXCには、若手にどんどんポジションを与えてチャレンジさせよう、個人のキャリアを実現しよう、という風土があります。
私は学生の頃からIT業界を目指し、人とコミュニケーションの取れるマネジメントを志望していたので、入社時からマネジメントに携わりたいということは、上司や周囲に発信していました。実際に自分で口に出して言っていたことですが、予想以上に早く希望が通ったので、「本当に任せてもらえるんだ」という驚きもありましたし、うれしかったですね。
また、スクラムマスターとして活躍したいという希望も、入社3年目にして叶いました。アジャイルプロジェクトチームへ異動し、スクラムチームの各メンバーと協力しながら、スクラムフレームワークを通してチームの支援やリードを行いました。
―― マネジメントの立場として、意識していることは何でしょうか。
プロジェクトチーム全員で同じ方向を向いて、認識のズレを起こさないように、いかにプロジェクトをスムーズに進行できるかを重視しています。同じ言語で、同じ内容を話したとしても、その人のバックグラウンド等で受け取り方はまったく異なります。
マネジメント業務を通して、人を動かすということは大変だと改めて感じましたが、人として大きく成長できたと思っています。マネジメントに限らず、エンジニアの仕事でも言えることですが、業務の中で人から影響を受けることも、反対に人に影響を与えることもできて、人と人との間で協和音を生み出していく作業だと感じています。
―― 海外での業務も複数経験されていますね。まず入社して担当部署に配属された2ヵ月後に、マレーシア出張をされたということですが、どういう経緯だったのでしょうか。
マレーシア出張は、非常に良い経験になりました。とくに海外出張を希望していたわけではありませんでしたが(笑)。ある日突然、上司から話があるからちょっと会議室に来てと。上司からは、マレーシアのプロジェクトで人員が必要になったので、マレーシアまで出張に行って欲しいと言われました。実は現場でトラブルがあったそうなのですが、若手に経験させてみるのも成長する良い機会になるのでは、という話になっていたみたいです。新卒3名とベテランスタッフ5名の計8名で1か月半を全力で駆け抜け、お客様にも対応を評価いただくことができました。
入社して間もない頃は、海外で仕事をするということがどのようなものか、イメージがなかなかつきませんでした。会社説明では、グローバル企業として海外にこのようなケイパビリティ(企業成長の原動力となる組織的能力や強み)があるんだと聞いていましたが、現場を見てみないと分からない部分もあります。
マレーシア拠点は広大な敷地に複数の自社ビルが建っていて、想像していた規模を大きく超えていました。まるで日本の大学のキャンパスみたいでした。当社がグローバル企業なのだと、実際に自分の目でみたことで、改めて実感することができました。また、お客様や現場のマレーシアの社員と直接関わることができ、入社してすぐにカスタマーフェイシングをする最前線で仕事ができたことは、とても運が良かったと思っています。
―― 現在務めている、アカウントデリバリーリードの仕事について教えてください。
現在、アカウント(担当顧客企業)全体の売り上げや利益に責任を持つ立場で仕事をしています。現行プロジェクトでは、プロジェクトマネージャーと協力しながら、計画通りにプロジェクトが完了できるようにプロジェクトを推進したり、営業としてお客様から課題をヒアリングし、DXCのケイパビリティを活かした提案活動を行っています。
私だけの力では解決が困難だったり、知識不足であったりする部分もあるため、時には組織をまたいで各担当部門の有識者と連携しながら、お客様にとって最適なサービスが提供できるように尽力しています。
アカウントデリバリーリードの仕事は、前任者の離職によってポジションが空いたことで、若手に任せようという会社の意向により、私が担当することになりました。常に新しいものと向き合うことの連続で大変ですが、やりがいを感じています。
―― Sさんの考えるキャリア形成について教えてください。
あくまで仕事は人生の一部であり、すべてではありません。家族を守り、有限の人生をまっとうするための一部分でしかないのです。一方で、仕事は時間の対価としてお金をもらうだけでもありません。経験、スキル、人脈といった、家族を守り人生を全うするために必要なことも得られる絶好の場所だと思っています。
今20代においては、 “Being”-今自分が満足できる成長速度を保てているか、を大切にして仕事をしてきました。今思うとアジャイルな考え方だと思います。20代では知識や経験が乏しく目標を設定することが難しいと思うので、新卒社員の方などは、このような考え方も取り入れてみてもらえると良いのではと思います。
将来(30代)に関しても、成長速度の維持は大切だと思っていますが、加えて今までの経験を活かしつつ、次の10年間を見据えて、方向性を見定めより深くスキルを身につけていきたいと思っています。将来何を目指したいのかを明確に意識して、それが実現できる環境に身を置き、仕事をしていければと考えています。
―― Sさん自身の就活について教えてください。
理工学部出身ということで、理系出身ではありますが、情報工学とは縁がありませんでした。もともと文系気質というか、人と関わって話すことが好きという性格もあり、文系と理系の学際領域という軸で業界を模索しました。インターンに参加する中で、お客様やプロジェクトチームといった多くの人とコミュニケーションが取れて、ロジカルに考えて構築するIT業界に惹かれて志望しました。
その中でも、お客様と直接コミュニケーションを取れるような、上流工程を担当できる一次請け企業を探していたので、そこである程度、企業を絞ることができましたね。最終的には、社風や先輩の雰囲気の良さでDXCの前身である日本ヒューレット・パッカードに入社を決めました。
―― インターンシップには参加しましたか。
はい。文系と理系の学際領域という軸で業界を模索しているなかで、たまたま参加したIT業界のインターンシップでこの業界に興味を持ち、結果的にIT企業5~6社ほどのインターンシップに参加しました。期間は2~3日であったり、2~3週間であったりとさまざまです。実際に、インターンシップの中でプロジェクトマネジメントを学ぶ機会があって、それがすごく楽しいなと思いました。もちろん、日本ヒューレット・パッカードのインターンシップにも参加しました。
私は就活をする上で、まずは業界を理解することが大事だと思っています。業界自体に儲けるためのモデルがあり、企業はそのモデルの中で役割分担をして仕事をしています。基本的にはその役割に応じて個人が担う業務内容や働き方が決まるので、まず業界のモデルを理解し、その中で自分がイメージしている働き方の役割を担う企業をリストアップして、就活の面接の中で企業を選定していくのがよいと思います。業界を理解する上で、同じ業界の企業のインターンシップに3~5社ぐらい参加することもおすすめします。
当社では、「エンジニア上流工程体験 3daysインターンシップ」を2022年8月に開催予定です。ぜひ現場で、当社の社風やカルチャーを体感してみてください。
―― 就活生に一言メッセージをお願いします。
就活を楽しんでください。会社に入ることが目的ではありません。自らの想いや考えを伝えて、自己実現できそうな会社か見極めることが大切です。
就活中は、会社に面接される立場だと思いがちですが、逆に就活生が会社を選べるチャンスだと思うんです。だから、選ばれる側というより、選ぶ側として、自分をありのままに表現し、わからないことは遠慮なく聞いて、その上で自分を欲しいと言ってくれて、自分も入ってみたいと思える企業を探してみてください。
―― 最後に、DXCはどんな会社ですか?
100人の社員が居れば、100通りのスキルの身につけ方があります。そのため、当社でできない仕事はないと思っています。
また、外資系企業特有なのか分からないですが、同僚や先輩、上司との間には、本当に壁がないですね。誰にでも気兼ねなく、気軽に相談できる雰囲気があるので、「こういう悩みがあって」「こんな相談したいんですが」など声をかけると、快く受け入れてくれて、いろいろな話ができるので、解決に結びつきます。
当社は良い意味で自由だと思っていて、この部署に配属されたらこういうキャリアを築かないといけないなど、そういう押しつけが会社から一切ありません。そのため、私は仕事をしていく中で、自分が何をやりたいんだろう、というのを第一に考えて、社内で発信するというのを常に心掛けています。組織に所属しながらも、自分のなりたい姿、キャリアを自由に実現することが可能な企業だと思っています。
その分、待ちの姿勢ではダメだと思っていて、自分でこういう知識やスキルを身につけるんだ、という明確な目標は持っていたほうがよいと思います。でも、誰しもが明確な目標を持っているわけではないですよね。そんなときは、明確な目標が持てずに悩んでいるということを発信して、ぜひ先輩や上司に相談することをおすすめします。話せばきっと仕事やキャリアについて、ヒントをもらえると思います。みんなで一緒に楽しみながら、仕事をしていきましょう!