場所:

フランス、パリ

オファリング:

Applications

Totalグループのマーケティング & サービス (M&S) 部門は、Total社の世界各地120の子会社間でビジネス上の相乗効果を活発にするために、Salesforceをベースとする独自のCRMソリューションの導入を決定しました。

成熟度が最も高い子会社への導入にあたって、Total社はプロジェクトのガバナンスの強化、コアモデルの改善、導入支援、そしてユーザーのソリューション利用を推進するための支援を、DXCに依頼しました。

エネルギー分野の国際的大手であるTotal社は、幅広い石油製品 (燃料、潤滑油、カード、アスファルトなど) とそれに関連するサービスを世界中で展開しており、グループ会社のマーケティング & サービス (M&S) が、120の子会社を4つの地域にわたって管理しています。複数の地域に拠点を置く顧客や、類似したニーズを持つ顧客により良いサービスを提供するために、M&SはCRMを一元化して整合し、その相乗効果を最大限に活用したいと考えていました。

「最大限の価値を生み出すために、子会社のノウハウをグループ全体に確実に行き渡らせることがわたしたちの目標です。そのために、CRMの統合は不可欠な取り組みです」

Thierry Solokhine TotalEnergies マーケティング&サービス社 カスタマーリレーションおよびコマーシャルパフォーマンス担当責任者

単一のグローバルCRMの課題: 上層からの一元化

この実現のために、M&Sはグローバル規模で独自のCRMツールを導入することを決定しました。ソリューションはSalesforceをベースとし、すべての子会社とすべての業務 (マーケティング、セールス、およびサービス) に、共通の用語とプロセスを提供する必要がありました。

成熟度が低い子会社には、初期の機能を限定したバージョンを展開しますが、成熟度が高い子会社、特に西ヨーロッパの子会社には、活動の多様性、成熟度、および既存のツールを考慮に入れてコアモデルを調整することが不可欠でした。
「私たちの目標は、価値の創出を最大化できるように、最も成熟度が高い子会社のノウハウを十分に活用して、成熟度が低い子会社にメリットをもたらすことでした。つまり、目標はCRMを上層から一元化することです」と、Total M&Sのカスタマーリレーションおよびセールスパフォーマンス責任者のThierry Solokhine氏は話します。

また、このプロジェクトは2つの要素から構成されていました。1つ目はSalesforceソリューションのガバナンス組織の創設とその活動、2つ目は子会社への実際のソリューションの展開です。この2つのプロジェクトのパートナー選定は個別に実施され、DXCはその取り組み、方法論の厳密さ、そしてフランスからグローバルにサポートを提供できるという点をM&Sから評価され、両プロジェクトにおいて選定されました。

ガバナンスプライムコントラクタとしてのDXC

プロジェクトの要であるガバナンス組織は、子会社からニーズを収集して1つの共通モデルにまとめ、ソリューションの展開を管理し、すべての関係者の要望と提案を調整して解決していく必要がありました。BPOとDXCチームは適切な組織を立ち上げ、Totalグループの子会社の担当者と協力し、開発プロセスの上流 (仕様策定) と下流 (受け入れ) の両方において連携しました。

その結果、M&Sと子会社両者が満足のいく、計画どおりのスケジュールで展開が進行しています。まだ展開されていない国がごくわずか残っている段階ですが、M&Sは、このソリューションはマネージャーに評判が良いが、まだ十分には活用されていないことに注意しています。ガバナンス組織もこの点に注目し、対処していく上で中心的な役割を担うことになります。

「DXCは弊社の文化を念頭に置きながら、構造的かつ明確なプロジェクト管理を行ってくれました」

Thierry Solokhine TotalEnergies マーケティング&サービス社 カスタマーリレーションおよびコマーシャルパフォーマンス担当責任者

ソリューションアプローチからビジネスアプローチへの転換

2018年末、ガバナンス組織の任務を、ソリューションの管理に重点を置くものに変更するために、新たな入札募集が開始されました。
今後はコミュニケーション、トレーニング、およびソリューションへの認知がキーワードとなります。

M&Sは、この新しい目的に向けたアプローチをとるDXCチームへ新たに信頼をよせています。DXCは変更管理や、Salesforceの新しいLightning Experienceインターフェイスへの切り替えの準備もしながら、子会社との協力やCoE (センターオブエクセレンス)の創設、データクレンジングを実施して新しいアプローチを推進しています。
「私たちの役割は、ソリューションアプローチからビジネスアプローチに移ってきていて、そこにはデータやアナリティクスといった新しいスキルの取り込みも必要になっています」と、DXCのプラクティスパートナーのMehdi Kallelは話します。

ガバナンス組織の取り組みにより、M&Sは目標に向けて順調に前進しています。目標は、共通に受け入れられるCRMソリューションを提供すること、顧客と営業活動を360度包括的に把握すること、異なる組織間で比較可能なKPIを設定すること、そしてB2B営業プロセスを一元化するB2Bエクセレンスプログラムなどのベストプラクティスを推進することです。

Thierry Solokhine氏にとって、CRMは特に成熟度が低い子会社を飛躍的に成長させ、業績を向上していくための不可欠なツールになっています。「DXCは、ガバナンスの仕組みと明確さをもたらし、それを当社の文化に溶け込ませる術を知っていました。私たちはチームを全面的に信頼していました。1つにまとまっていることが分かっていましたし、そしてそれは効率という面でとても貴重なことだからです」とSolokhine氏は話します。

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